オカメインコもコザクラインコも多くの色変わりの子が作出され人気を呼んでいます。色変わりの遺伝の法則が難しいという声にお応えして、簡単にまとめてみることにしました。手元にある教科書がコザクラインコのものなので、お話もコザクラインコで進めていこうと思います
# 我が家のオカメーズはノーマルなのでオカメインコの勉強もしていないですし(^^;;;
遺伝の話は現在の指導要領では高校(理科Bか生物I)で習うことになっていますが、管理人の時代は中学校で習っていました。確か変更は平成10年の改正のときですので、ここを読んでいる多くのかたは中学校で習っていると思います
学校の授業では、優性遺伝とか劣性遺伝とかメンデル先生がえんどう豆を、とかやったと思いますが、面倒なことは全部忘れてしまいましょう。生き物には親から子へ形質を伝えるという遺伝現象があって、そこには遺伝子の存在という共通性がある
、遺伝子は2本がセットになっているということだけ頭の片隅にあればオッケーです
モデルはkuraさん宅のみどりちゃん
野生下で暮らすコザクラインコの色合いはこんな感じです。並コザクラと言われることもありますが、管理人、この呼び方は嫌いです(だって松や竹がある寿司みたいなんだもん)。ノーマル(ブルー系との区別のためノーマルグリーンと呼ぶこともあり)と呼びたいものです
色合いはご覧の通りです。普段は翼端に隠れて見えない腰の藍色や尾羽のグラデーションがチャームポイントです
このノーマルが原型となり、遺伝子のある一部に何らかの異常が生じた場合、ノーマルと違った色になってしまうことがあります。これが色変わりと呼ばれています
本来の野生下で色変わりが発生する確率は非常に低いのですが、同じような色変わりを累代掛け合わせる(場合によっては親子兄弟同士で交配したりもします)ことによって、遺伝子の異常を固定化させることによって、現在では様々な品種が存在します
また、本来別種であるボタンインコ属の別の種(多くはボタンインコ系)と交配させて、新しい色の作出を試みているブリーダさんもいるようですが、管理人、意識的な別種の交配(ハイブリッド)には嫌悪感を覚えます。なぜ種属全体を守るために生息域を分けてまで別種として進化していったのかを考えてほしいものです(野生下でも生息域の境界付近ではハイブリッドが見受けられますが、生殖機能の不全という形で子孫を残せないようになっています)
モデルは雑技団のレモンとサイ
ノーマルのグリーンの羽根の一部の色が抜けて黄色いまだら(パイド)になった品種です。俗にタイガーチェリーと呼ばれています。○○チェリーという呼び方は、かつて小鳥商が店頭に並べるときに勝手につけていたものですので、ここでは使いません(店頭の品種掲示はいいかげんなことも多いですし…)
上の写真で左の子が典型的なパイドですが、右の子もパイドです。このように全身にパイドが入る場合と、身体の一部(多くは頭頂部や腹側)にパイドが入る場合があります
。また、全身の色が抜けて黄色くなっているヘビーパイドと呼ばれる子もいます
通常、遺伝子は2本が対になっていますが、パイドの場合は対の片方だけ、つまり遺伝子の変化が1本でも発現しますので、両親のどちらかがパイドの場合に、子がパイドになる可能性は高めで
す
例) |
両親品種 |
|
子がパイドになる確率 |
両親パイド |
→ |
50%〜100% |
片親パイド |
→ |
25%〜50% |
両親ノーマル |
→ |
0% |
確率が一定でないのは、両親が持っているパイド遺伝子が1本か2本かが見た目で判別不可能なためです
モデルは雑技団のレイ
ノーマルにパイド遺伝子だけであれば、見た目でパイドの子の判別はできますが、薄い色の品種(例えばルチノーとか)の場合、パイドを持っているかどうかが解りにくいことがあります。この場合、おでこの色がはっきりしているようでしたら頭頂部との境界線を見ると判別できることがあります。パイド遺伝子を持っている子の場合、境目の切替がくっきりと一直線ではなくギザギザになっていたりボケていたりするようです
以下、続く
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